TOP / <-- Prev / Next-->


代理コード

サブドミナントの代理コードに「#IVm7(b5)」がある。これはIVmaj7の構成音がルート以外は同じだと言う。
普通に考えて、F△7とF#m7(♭5)がルートを除いて構成音が同じであるとはだれも思いつかないであろう。
FとF#では半音の音程差がある。
x△7をxm7(♭5)にするには、3度と5度と7度を半音低くすればいい。ルートは半音高くなっているが、その構成音は同じになるのだ。
なんとも不思議な関係である。

 あるコードの特性音を持ち、元のコードの代わりに使用することができるコードを代理コード(Substitute Code)といいます。
 1つの調のダイアトニックコードの中で同じ機能を持つコードはお互いに互換可能です。 例えば、CMajキーのCMaj7とEm7やAm7は同じ機能を持っている為、お互いにそれらのコード内で変更可能な訳です。そして、それらのコードを お互いに代理関係にあるといいます。
 また、ノンダイアトニックコードでも同じ特性音を持っていれば代理可能になるわけです。

機能 元となるコード   代理コード
トニック Imaj7 9thを加える IIIm7
I6 並べかえる VIm7
I6 #11thを加える #IVm7(b5)
ドミナント V7 9thを加える VIIm7(♭5)
V7 3rdと7thの同じトライトーンを持つ bII7
サブドミナント IV6 並べかえる IIm7
IV 同じ主音から始まるマイナーキーのダイアトニック・スケールのIV度上にできるコード IV7
IV 「IV7」の代理コード(同じトライトーンを持つ) VII7
IVmaj7 ルート以外は構成音が同じ #IVm7(b5)
サブドミナントマイナー   変化した第3音を含む IIm7(♭5)
♭VII7
♭VI7
♭VImaj7
♭IImaj7


■ドミナント・セブンスの代理コード■
 ドミナント・セブンス(V7)の代理コードの中で、最もよく使われるのは「bII 7」です。bII 7は、V7の特徴音である3rdと7thのトライトーンを持っています。
 ドミナント・モーションでは、トライトーンが長3度、または短3度に進行することで、終止感を与えますが、ルートの「完全4度上」への進行も、終止感を与えています。この「完全4度上へ」の進行を、「強進行」といいます。

 ドミナント・セブンスの代理コードとして、「bII 7」を使った場合は、ルート音は「bII → I 」となり、半音下に進行します。この半音下への進行も「強進行」といい、終止感を与えます。完全4度上への進行よりスムーズに流れます。
 G7      |C
 「G7」をツー・ファイブに分割
 Dm7 G7   |C
 「G7」を代理コード「♭II 7」に置き換える
 Dm7 D♭7 |C


■ドミナント・セブンスの代理コードは互いに代理コード■
 「V7」から「bII 7」を探すときに、「V 7の完全4度上のI →その短2度上のbII 」と数えるのは面倒ですから、V 7から直接bII 7を数えるようにします。
 「V7」のルートから「減5度上」の音をルートとするセブンス・コードが「bII 7」になります。
 
 G7を例とした場合、「G音の減5度上はDb → 代理コードはDb7」ということになります。また、Db7から数えた場合、「Db音の減5度上はG→ 代理コードはG7」になります。
つまり、ドミナント・セブンスの代理コードは、互いに代理コードになっているということです。

■ドミナント以外のセブンス・コードの代理■
ドミナント・セブンスの代理コードの「bII 7」は、ドミナント以外のすべてのセブンス・コードにも応用することができます。
代理コードとして使用できる理由は、ドミナント・セブンスと同様に「同じトライトーンを持っている」からです。
7thコードの代理コードをまとめると、次のように、6つの組み合わせになります。この6組の代理コードを覚えましょう。
G7 ←→ Db7
C7 ←→ Gb7
F7 ←→ B7
Bb7 ←→ E7
Eb7 ←→ A7
Ab7 ←→ D7